今夜はすき焼き

ヨーロッパ特有の灰色の冬空と、積もるほどでもない雪がチラホラ降りてくるのを眺めていたら、なんだか無性にすき焼きが食べたくなった。

テーブルの上でぐつぐつと美味しそうな音を立てる鍋。
肉やシラタキが顔を出し、白菜やネギが良い感じの柔らかさで甘い匂いの煮汁に浸っている。
豆腐やうどんの際立つ白さ。
口に入れると、つるん!っと滑り込み、喉を伝って胃に収まっていく。

頭の中ですき焼きを頬張るときのイメージが膨らみ、こうなるとミーは作らずにいられなくなってしまう。

ちょうど農家から直買いした牛肉と日本食材店で買っておいた豆腐があったから、迷わず今夜のメニューはすき焼きに決めた。

ネギを軽く焼いてから合わせた調味料を注ぐと、熱くなった鍋からジュワ~~!っと湯気が上がり、醤油を少しあぶった香りが部屋中に広がった。その一部始終を近くで見ていた末っ子ファビアンは、湯気と香りに大喜び。

思いつきで作ったから、シラタキも春菊もシイタケも準備できなかったのだけれど、味は文句なしのすき焼きに出来上がった。

MeとMrとMinisの大冒険-今夜はすき焼き

よくかき混ぜた生卵に具材をからめ口に含むと、あ~、これこれ、これだ、懐かしいすき焼きの味!美味しくてパクパク、食が進む、進む。

思えば、すき焼きを最後に作ったのはいつだったのだろう。ドイツに来てからは食べてないし。

「ファビアンは2歳でこっちに来たから、すき焼き初めてかもしれないね。もし日本で食べたことがあったとしても覚えてないだろうし」
とミーが言うと、

「でもこれ、食べたことある味だよ」とファビ。

まあ醤油ベースの和食で甘系だと味が似てたりするしなー、と思いながら、大きすぎる肉を子供が食べやすいようにハサミで切っていて、ハッとした。そうだ、離乳食が終わった頃、日本で普通の鍋ですき焼き作り、皿に入れてからこうやってハサミで切って子供たちに与えていた。それも野菜と肉の両方をいっぺんに摂取できるから、割と頻繁に作っていたのだ。

当時遊んでいた友達や、親しかった人物もすっかり忘れてしまったファビアンだが、すき焼きの味を覚えてることに驚くとともに、あんなに頻繁に作っていたことをすっかり忘れてしまっていた、ミー自身の記憶力の低下に、寒いものを覚える夜となった。

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