ポカールの中には

2020年UELAチャンピオンズリーグで、バイエルン・ミュンヘンが優勝!

サッカーにうとい方に説明すると、ワールドカップは言わずもがな国別対抗だが、UELAチャンピオンズリーグ(以下CL)はヨーロッパのクラブ対抗。

出身国は関係なく所属クラブでヨーロッパ王者を争う戦いで、昨年度のイギリスならプレミアリーグ、フランスならリーグアンなど、ヨーロッパ各リーグ戦の上位チームにより毎年9月から翌年の夏まで行われる。

FIFA 17より

ヨーロッパではワールドカップよりも盛り上がると言っても過言ではない。

ミーはJリーグ含めどの国のリーグ戦にもまったく興味がないので、誰がどこのクラブでプレーしてて、どこどこのチームが何位で降格圏内だとか言われても困ってしまう。だがCLを観るのは好きで、CLに出場するレベルの高いクラブでプレーしている選手のことなら多少は分かるのだ。

所属クラブだけあって当然選手同士の連携は素晴らしく、とにかくハイレベル。

メッシなどは、現在のFCバルセロナの酷さはさておき、アルゼンチン代表としてプレーするワールドカップより、FCバルセロナでプレーする方が本来のメッシのスゴさを見ることができる。

未だ差別が問題となることはあるが、国籍や人種を超えたサッカーの実力で構成されたチームが、勝ったときや得点を入れた時に見せるチームの表情が、たまらなくミーは好きなのだ。

前置きが長くなったが、セミファイルナルでバルセロナと対戦したバイエルン・ミュンヘンは、各プレーヤーのモチベーションも技術もチーム戦術も完璧だった。

早い切り替えにワンタッチでのパスと連携。ポンポン面白いように点が入る展開に、選手たちはさぞ楽しくプレーしたに違いない。楽しかったのはバイエルン・ミュンヘンのファンであるミスターも同じで、終始ご満悦。

そして迎えた決勝戦。対戦相手はエムバペやネイマールのいるパリSG!

パリはバイエルン・ミュンヘンの攻撃をうまく封じていたが、ノイアーのいるゴールをこじ開けることはできずバイエルンが勝利!シーズン途中の監督交代から生き返った魚のように強さを増し、ブンデスリーガ、ドイツカップ、CLの3冠を達成した。

キャプテンのノイアーがポカール(優勝カップ)を掲げ、みんなと一緒に雄叫びを上げたシーンは本当に感動もので鳥肌が立った。その後も代わる代わる各選手がポカールにキスをし頭上に掲げ、満面の笑みでチームメイトと抱き合う。そんなシーンが映し出されるのを眺めていたら、末っ子ファビアンがミーに質問してきた。

「ねえ、ママ、知ってる?ポカールの中に何が入ってるのか?」

「ううん。でも、ほら、その辺に舞ってる紙吹雪がたぶん・・・」
と返答する私を制し、
「ふふふ、ファビ、知ってるんだよぉ」
と嬉しそうに言う。

「おかね、だよ。おかね」

「え?おカネ・・・?うーん、それはどうかなー。ポカールは大きいけどお金を入れるとなると・・・」
優勝国になったクラブへの賞金は軽く100億を超える。そう、ポカールでは小さすぎる。
どう答えようか迷っていると、長女カナが口を挟んできた。
「おカネ、入るわけないじゃん。落ちちゃうでしょ?!」
ごもっともである。

「銀行の口座にね、振り込むんだよ、おカネを。ポカールの中はね、『カラ』なの!」

カナ様のおっしゃる通りでございます。

こうして7歳のファビアンの可愛らしい想像は、現実の世界へと引き戻されたのだった。
それにしても末っ子は早い時期からその夢を、兄姉によって打ち砕かれる運命にある。

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