ベルギー警官の悪態~今に始まったことではない

ニュースでベルギー警察がクロアチア出身の拘留中の男性を数人で暴行し、死亡させた事件が報道された。女性警官はナチスの敬礼を模し、男性警官は笑っていたと。

ベルギーでは少し前にも、移民男性が拘留後に死亡したことがニュースになった。

ニュースに関する読者のコメント欄には、“ベルギー警察の威信にかけて事実関係を調査したほうがいい・・・”という内容があったのだが、そもそもこういった事件を、ベルギー警察が本気で調査するのかは疑わしい。また調査し発覚した事実を公にするともミーには思えない。

というのもミスターはミーと日本で出会う前に、某ドイツ系企業のベルギー支社があるブリュッセルで働いていた。勤務して3年ほどたったある夜のこと、ミスターが街の大通りで歩道を渡っていると、車が突っ込んできた。急ブレーキをかけて止まった車のボンネットを、怒ったミスターは平手でボン!と叩いたのだ。日本ではあまりないことだが、ヨーロッパでは車の荒素行に怒りを表す歩行者や、文句を言ってケンカが始まる光景は割とよくある話なのだ。ミスターのとった行動はそれほど特別ではない。

ただし運悪く車から出てきた4人の男たちは、ベルギーのギャングだった・・・。

ミスターは4人から殴る蹴るの激しい暴行を受けた。通りにいる人たちは何もせずただ見ていた。恐怖で助けられないとしても電話ぐらいできたであろう。もしかしたら電話で警察に助けを求めた人もいたのかもしれない。でもミスターが暴行を受けている間も、受けた後も警察は来なかった。

なんと見物人の中に警官たちがいたのだ。

誰もが彼らが助けるだろう、止めるだろう、と思うのが当然だろう。

でも警官たちは動かなかった。ただ何もせずに静観していたのだ。

暴行を受けた後、ミスターは血だらけになった姿で警官に近寄り、
「何もせずにただ立っていてくれてありがとう!見ていて楽しかったか?」
と語りかけたが、無反応だったそうだ。

ギャングの台頭を放置しているベルギーの警察は腐っている、がミスターの口癖である。

さて病院から戻ったミスターは、ベルギーからの移動願いを本社に出した。
そして次の勤務地が日本となり、ミーと出会ったのだった。

ある意味ベルギー警官の悪態は、ミスターとミーを引き合わせるのを助けたとも言える。

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